
おりがみ
このおりがみは、墨田区の製本工場との取り組みから生まれました。その工場のルーツはおりがみ。
戦後まもなく、紙の断裁や加工の工場を立ち上げ、現在では、特殊な製本技術を持った工場として、さまざまなもの作りに関わっています。
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かつて、おりがみの製造には、職人技が必要でした。
現在では、コンピューターによる断裁機で正方形も容易にカットできるようになりましたが、
当時の断裁機では、直角かつ4辺を同寸にすることは難しく、職人の経験と技が重要だったのです。
このおりがみは、同じ柄の折りがみから2種の鶴を折ることができます。
折り始める方向により、2つの柄が入れ替わることで、印象の違う折り鶴が生まれます。
裏側にもうっすらとドット柄が印刷されていますので、便箋やラッピングペーパーとして使うことも。
折り鶴のためのおりがみとはいえ、単なる「紙」として様々な用途に使って欲しいと考え、一般的なおりがみよりも厚手の紙を使っています。
大人の人が、思わず折りたくなるような、そんなおりがみを目指して作りました。
もちろん、世代は関係ありませんが、おりがみを最近手に取っていない人に、もう一度、1枚の紙から立体が生まれるワクワク感を味わって欲しい。
現代のインテリアの中にも、すっと溶け込めるような折り鶴をイメージして、今回は色を使わずにモノトーンで仕上げました。
そしてパッケージも、この製本工場ならではの技術を使って作られています。
ごくシンプルな仕立ての紙の封筒です。
本離れが進む現代において、紙に触れる機会を増やしたいという工場の思いを伝えるために、パッケージも紙でつくりました。
おりがみと同じくらい、思いのつまったパッケージです。
おりがみとは単なる1枚の紙ですが、風呂敷や手ぬぐいのように、四角いものが如何様にも変化する日本らしいものです。
紙に真剣に向き合い、持続可能なもの作りを目指す工場との取り組みとして、おりがみは最適な選択であったと感じています。
ひとつひとつの工程を丁寧に踏んでいくことで、きちっと折り上げることができる。おりがみは、
小さな積み重ねの大切さを伝える、世界に誇れるミニマムなプロダクトです。
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